てんとう虫を引き寄せる☘お花畑のような庭作り
西ヨーロッパでは昨日からサマータイム(夏時間)に移行し、日本との時差が一時間縮んで7時間になりました。これから夏まで日がどんどん長くなり、夏場は夜の10時過ぎまで明るくなります。いよいよ待ちに待った一番美しい季節、春夏の到来です!
夕食後に散歩をしたり、テラスや庭でゆっくりできるのもこの時期の楽しみです。こちらでは秋冬が本当に暗くて陰気で辛いだけに、夏時間になると、いきなり夏服になって散歩する人も増え、すれ違う人々の心がウキウキとしているのがはっきりと感じられます(^^)。
そしてこの時期は、庭を持つ者にとって、ガーデニングやお庭ライフをスタートさせる時でもあります。園芸店には待ってましたとばかりに人々が殺到し、種子や苗をカートにぎっしりと乗せて買っていきます。
こちらの園芸店は巨大で、庭に置くテーブルセットや装飾的な小物などはもちろんのこと、素敵な食器類やテーブルリネンなんかも置いてあり、また庭に設置する美しい東屋やおしゃれなエクステリアアイデアもいろいろと展示されているので、ついつい面白くて長居をしてしまいます。特にこれからの種まきや植え付けの時期にお店に入ると、ものすごい人で混雑していることもあって、なかなか出てくることができないくらいです。
庭や園芸の楽しみ方には色々ありますが、計画的に花を植えて丁寧に育てていく従来のガーデニングの他にも、こちらでは、さまざまな彩りの野花が秩序なく咲き乱れる夏の野原のような、ちょっと野生的な趣のある選択肢もあります。
園芸店へ行くとたくさんの種類の野花の種のブレンドが売られていて、蝶々やてんとう虫、ミツバチのような益虫や鳥を引き寄せる花の種のミックス、アブラムシを遠ざける花の種ミックス、雑草よけミックスなど、自分の庭を手軽に花畑のようにすることができるのです。
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こんな風に色々な野花のブレンドがあります。
(左)てんとう虫を引き寄せてアブラムシを撃退するもの。 薔薇を守るために薔薇の近くに蒔きます。 (右)家の外壁や塀に沿って蒔く雑草よけのブレンド。 |
上の写真のように、20種類以上の花の種が数百グラム以上入った大箱で売られているものもたくさんあるので、大きな庭一面に蒔いて花畑のようにしたり、庭やテラスの空いたスペースにちょっとだけ使ったり、畑の野菜の周りを夏の野花で埋め尽くすようにしたり、雑草除けとして家の塀や外壁に沿って蒔いて景観を良くしたり、都会の庭で田舎風の雰囲気を楽しんだり…など、野生の花々をさまざまな形で楽しむことができます。
このタイプの園芸の素晴らしさはとってもシンプルで手間暇がかからないこと。丹精込めて育てる薔薇のような優美さはありませんが、ある程度ほったらかしでもナチュラルテイストの爽やかなお庭が実現するのです。
夏の日の午後、風にゆれる色とりどりの素朴な野花や、そこに集まるてんとう虫や蝶々、ミツバチなどが行きかう様子を眺めながら庭でお茶をするのもまた格別です。花によって開花時期が少しずれているので、春から10月頃までかなり長い間いろいろな花を楽しむことができるのも魅力です。
野花の種のブレンドは、私が良く使う「てんとう虫を引き寄せるブレンド」の場合、蜜源植物と呼ばれる蜜の多い一年草や二年草の種がいろいろ入っていて、花の色も赤、白、黄色、紫、青…ととてもバラエティに富んでいて、まさにこのブログのタイトルにある「メリメロ(ごちゃ混ぜ)」という言葉がぴったりです(^^)。
てんとう虫はアブラムシが大好物でたくさん食べてくれるので、見ていて可愛いらしいだけでなく、近くに植えられている他の植物を保護するのにも頼りになります。そして、てんとう虫用のブレンドとは言っても、基本的に「蜜源植物」なのでミツバチや蝶々もやってきます。
てんとう虫はアブラムシが大好物でたくさん食べてくれるので、見ていて可愛いらしいだけでなく、近くに植えられている他の植物を保護するのにも頼りになります。そして、てんとう虫用のブレンドとは言っても、基本的に「蜜源植物」なのでミツバチや蝶々もやってきます。
自宅の庭をお花畑のようにするのはとっても簡単で、お花畑のようにしたい区画にブレンドの種を薄くばら撒くように蒔いて、最初の2週間ほど毎日水をあげるだけ!雨が降れば水をあげる必要さえありません。その後は一ヶ月ほど週に一度くらい水をあげれば、もうそれで十分なのです。
肥料も一切必要ありません。もともと野生の植物なのでほったらかしにしても、どんな環境でもきれいに咲いてくれるのですね。肥料をあげたりあまり余計な手をかけると、逆に調子が狂ってしまうようですよ(^^)。そんなたくましい花々ばかりなのに、見た目は何とも繊細で可憐。ナチュラルなテイストがお好きな方は、きっとたくさん楽しめると思います。
ただいくら野生的でたくましいとはいっても、さすがに最初から生えている雑草には勝てません。そのため、唯一注意点を挙げるとすれば、種を蒔く前にしっかりと草取りをしておくことが必要です。
また、野花は繁殖力が旺盛なので、下手をするとナチュラルテイストをあっという間に通り越して、「草ぼうぼうの庭」という印象になってしまう恐れがあります。そうならないよう、種を蒔くゾーンをしっかり決めてその部分だけをお花畑仕立てにするとキレイな感じにまとまります。あとは、開花が終わった花がらを気が付いた時にできるだけ摘むようにしていくと、鮮やかな色合いを長期間保つことができます。
また、野花は繁殖力が旺盛なので、下手をするとナチュラルテイストをあっという間に通り越して、「草ぼうぼうの庭」という印象になってしまう恐れがあります。そうならないよう、種を蒔くゾーンをしっかり決めてその部分だけをお花畑仕立てにするとキレイな感じにまとまります。あとは、開花が終わった花がらを気が付いた時にできるだけ摘むようにしていくと、鮮やかな色合いを長期間保つことができます。
自由気ままに咲き乱れる野花のブレンドはスタイリッシュな感じの花壇には向きませんが、建物に囲まれた都会の小さな庭でも優しく温かい感じに色づけしてくれます。また、たくさんの種類の植物がその場に生えるので、こちらでは生物多様性やエコロジーの面でも良いといわれています。
このような野花ブレンドに良く入っている種は、コクリコ(ヒナゲシ)、ヤグルマギク、ノコギリソウ、デイジー、コスモス、マーガレット、カレンデュラ(キンセンカ)、エリシマム、アマランサス、亜麻、デルフィニウム...などです。日本ではブレンドが手に入りにくかったら、こういった一年草で手に入りやすいものを自分でミックスして蒔くのも良いかもしれませんね。
美しい野性の花たちが次から次へと気前良くたくさん咲いてくれるので、切花にして夏の食卓に飾ったり、ナチュラルテイストなブーケを作って誰かにあげたりしても楽しめます。また大人の目の保養になるだけでなく、お子さんが野花の名前を覚えたり、てんとう虫を観察したり、押し花にして手作りの花図鑑を作ったり、自然に触れて過ごすことができるので、野外での遊び場としても素敵ですね。
夏に爽やかな花々が所狭しと咲き乱れる牧歌的なお花畑風の庭。とっても簡単なので、お庭や畑にもてあましているスペースがある方や、このようなテイストがお好きな方は、実験的にでも試してみると楽しいかもしれません。結構人目も引くので、通りから見えるお庭の場合は、道行く人もきっと楽しんでくれることと思います(^-^)。








